ウディタ製のRPGで、操作はだいたい矢印キーで移動、z決定、xキャンセル、cキーでマップを見渡すとか。まず拠点で新たに旅立つキャラの名前と職業を設定して地図を選択、ランダムに生成されるダンジョンに潜っていく。フロア内では毎ターンサイコロを振って出た目のマス数だけ移動し、止まったマスにイベントがある場合はそれが発生、何もないマスでもランダムでイベントや戦闘が発生することもある。

戦闘はコマンドを選ぶとそれに応じた時間が経過した後に実行され、その行動タイミングが上部のバーに表示されるというやや特殊な形式。ダメージ量も常に表示されていて乱数の要素が少ないのが特徴となっている。クリスタル（階段）のマスに着いた場合はその時点で次の階に進むことが出来て、その際に経験値を振り分けることでステータスを上げていく。既定の日数（ターン数）内に最深部にたどり着くとクリアで、途中で死ぬか日数切れでゲームオーバーとなる。またクリア時にそのキャラを拠点に登録することが可能だが、これは探索（すごろく要素の無い連戦）のみ使用することが出来る。

難易度は普通。敵は強いのでまぁ普通に死ぬことも多いけど、全体的にバランスは良好で敵の強さと経験値による強化の数値設定なんかはかなり良く出来ていると思う。このゲームはプレイヤーの上達がわかりやすい点が素晴らしいね。最初は運ゲーに感じたりもするんだけど稼ぎどころやアイテムの使い時の見極めが出来てくるとだんだん余裕を持って進めるようになるし、またその出来た余裕をキャラ強化に振り分けてクリア後の探索で使えるという構成も面白い。

他にもステージの広さや地形による違い、イベントの内容なんかも上手く作られているし、また全体的に理不尽な罠が少なくプレイヤーの意図がしっかり反映される点も素晴らしい。こういうすごろくみたいな運の要素が強いゲームは不運で萎えるせいでハマるところまで行かないという印象もあったけど、やっぱり実力のある作者が細かい部分まで工夫すればここまで面白く作れるんだねぇ。

それからこのゲームは称号というやりこみ要素があるのも面白く、一通りクリアした後の埋める作業で評価が上がった感じもあったかな。序盤で使えないと思った職業が慣れてからのプレイだと意外と強いという新たな発見があったり、また特殊な条件で挑むダンジョンのアイディアも良く出来ていて本当に上手くまとまっていると思うよ。

ちなみに自分は11時間ほどプレイして称号は31/32。残ってるのは登録人数かな？条件が分かればそれも目指したかもしれないけど、まぁいいや。最後の探索はややヌルい印象もあったのでエンドレスで挑戦するモードもあるとよかったかも。